ABOUT US

夢を追って・・・

私は陶磁の里有田に生まれ小さいころから焼き物に囲まれた環境の中で育ちました。

通学時街中のウインドウに飾られたやきものを見上げ、私もいつか自分で描いたものを形にしてみたいなぁと想像しました。
「家庭の中で使われて幸せや安らぎを感じてもらえるような器づくりが出来ないだろうか。少しでもみんなが笑顔になれるそんなものを作ってみたい」という思いが 大きく膨らんでいきました。

将来焼き物を作ることを仕事にしたいと心に決め地元の工業高校窯業科で窯業全般の基本的なデザイン、原石、燃料など窯業の基礎を学びました。子どもの頃から抱いていた想いを実現するためには「ろくろの技術」を突き詰めることだと想い、佐賀県立窯業試験場に進みました。井上萬二氏に出会い、卓越したろくろ技術に惹かれると同時に、造形によって大きく表情を変える白一色の「白磁」の美しさにどんどん魅了されていきました。白磁と青磁というシンプルではありますが、自分のすべてを込めることができる表現を追い求めるきっかけとなりました。

自分の手で作ったひとつひとつの器に命が吹き込まれる
透明感ある白磁の器にお料理を盛り色を楽しみ味わってホッと食卓が和む
窓辺に置いた青磁の花瓶にお庭に咲いたお花を一輪かざしてやさしくなれる
毎日の暮らしは楽しいことばかりではないけれど
家庭の中で自分が作った器でほっと安らいでもらえるなら・・・
笑顔で幸せな気持ちになってもらえるなら・・・

そんな願いをそっと込めて日々ろくろに向かい作品を作り続けています。

ろくろとの出会い

焼き物を作る仕事につくことを決め佐賀県立窯業試験場に入り井上萬二氏に出会い卓越した技術を目の当たりにしたことがろくろとの出会いでした。
「自分もこの手でこんなに自由に自分の作品を作れるようになりたい・・・」
そう思いながら学校で学び自宅に帰ってからも夜更けまでろくろに向かう日々。土をこね試行錯誤を重ねながらも自分の手で形を作っていく面白さを学びました。

ろくろの達人と言われた中村清六氏に入弟し本格的な修行が始まりました。大きなものから日常食器に至るまであらゆる大きさと形のものが作れるようになるまで多くののことを学ばせていただきました。

お二人との出会いが自分の焼き物を作る技術の原点となっています。日々ろくろに向かい自分の手で自由な作品を作ることが出来るようになったことに感謝しています。

西山正

白磁、青磁に魅了され、造形の美しさを追い求める。

1954年   佐賀県有田町に生まれる
1974年   人間国宝 井上萬二氏に師事
1976年   佐賀県重要無形文化財
​    中村清六氏に師事
1981年   独立 佳秀窯 開窯

日本工芸会正会員
佐賀県陶芸協会会員
有田町陶芸協会会員

日本伝統工芸展、日本陶芸展、西部伝統工芸展など数々の公募展での入選や「文部大臣奨励賞」などを受賞

ごあいさつ

白磁、青磁の透明感と、シンプルゆえのごまかしの効かない美しさに魅了され、日々ろくろに向かい続けて45年が経ちました。
選び抜かれた上質の陶石を使った土をこねるところから始まって、焼き上がるまでのすべての工程を私ひとりで取り組んでおります。

作品のひとつ、ひとつに時を惜しまず心を込めて作り続けることで作品に命が吹き込まれ、凛とした佇まいの中にも、手作りならではのしなやかさや温もりが生み出されていきます。

特に、作品のひとつ、ひとつに風合いや景色が宿っている、その面白さがあることです。そのような作品が皆様の日々の暮らしの中で見てさわって使っていただけることで笑顔ややすらぎや幸せを感じていただけましたらありがたく幸いに存じます。

 

西山 正

佳秀窯

「人」が「土」を重ねて「秀れたもの」を作る。その思いを込めて「佳秀窯」と名付けました。

窯の放熱を防ぐために特別に煉瓦で囲んだ窯を造りました。
窯の中は1300度の温度まで上がり美しい光沢、透明感、そしてより強度のある作品を生み出します。