こだわりの ”思い”

窓から眺める いつもの黒髪の山々も

所どころで ほんのり色づき始めているようです 

いよいよ 秋も深まり 冬の到来も間近になってきました

この秋 私たちにとって とても うれしいことがありました

関東で長く中国茶を研究し 生徒さんもたくさんいらして 

中国茶を教えていらっしゃるK先生のご夫妻と お連れのご夫妻の来訪でした

K先生ご夫妻が 私たちの小さな工房に お見えになるようになって 

もう かれこれ 30年近くなるでしょうか

いつも お電話や メールで連絡を取り合い

我が家においでになるのは 陶器市の頃だったりして こちらもバタバタと

忙しい時期でもあって ゆっくりお話しすることもないまま

時は過ぎておりました

その間 私たちにも いつも丁寧な対応をしていただき 

器に対しても 大変詳しく 大きさ 形 傾斜 持ちやすさ など

ありがたいことに 色々 ご指導いただきながら 

夫は お使いになる 中国茶の器の制作に 携わらせていただいておりました   

今回は ご注文のお品の件で はじめて ゆっくりと お出かけくださいました

日々の制作のことや 私たちの日々の暮らしのこと など

私たちは ほんとうに 初めて お二組のご夫妻と ゆっくりと お話が出来て

うれしくて 楽しくて 時間がたつのも 忘れてしまいそうでした

そのお話の中で 先生は

「西山さん あなたの作る器は お茶の味が 違うのですよ

お茶の広がり 味わいが あなたの器でなければ 出せないのです」と

おっしゃってくださいました

ひとつ ひとつ ろくろで挽いて 

作り 水ぶき 削り 素焼き 釉薬かけ 仕上げ 本焼き・・・

毎日 毎日 手間と時間をかけて 丁寧に作り上げていく 行程

時々 型や機械で作ったら どんなに楽だろうか・・・と 思える時もあるけれど

夫は 「俺にしかできない この手で 思いを込めて作っている

その向こうに 使ってもらう人の 笑顔や 幸せが ある」と 

いつか 私に 話してくれたことがありました

目には見えないもの ”思い” それは どうやって 伝わっていくのだろう と

毎日 遅くまで ろくろに向かう 夫の背中を見ながら 思ったことがあります

けれども この度のK先生のお話を聞いていて

ちょっと 涙が出そうなくらい 胸が熱くなりました

何より ありがたいお言葉でした

このスピードの時代に 思いを込め 時間をかけ 丁寧に 仕上げていく

時代を逆行するような 夫の生き方だけど

きっと 器に込められた その ”思い” は 伝わっていくのではなかろうか

そんな気がしてきたのでした 

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